からだのしくみ · 心臓・血管・循環
心拍出量・前負荷・後負荷
一回に送る血液量と毎分の拍動数が全身の流量を決め、充満や抵抗がその出力を変える。
看護学生の学習を補助する教材です。専門家による全項目の監修は完了していません。授業・教科書・最新の資料と照合し、診断や治療の判断には使用しないでください。
構造と役割
心拍出量は一回拍出量と心拍数の積である。一回拍出量は拡張末期容積から収縮末期容積を引いて求められる。駆出率は一回拍出量を拡張末期容積で割った割合で、心拍出量とは異なる指標である。
しくみを順に理解する
前負荷は収縮直前の心筋の伸展や壁応力に関わり、充満量が目安となる。後負荷は駆出時に克服する負担で、動脈圧や弁狭窄などに影響される。収縮力はこれらとは区別して心筋自身の力発揮能力を表す。
ほかの機能との関係
生理的範囲では充満の増加が収縮力を高めるFrank–Starlingの関係があるが、無制限ではない。過剰な容量負荷はうっ血を悪化させうる。駆出率が保たれていても拡張障害などで心不全が起こることがある。
看護につながる観察
輸液や利尿薬の効果をみるときは、血圧だけでなく呼吸、尿量、体重、浮腫、末梢灌流を追う。拍動数の変化も代償や薬物作用を含めて評価する。計算式は単位をそろえ、mL/分とL/分を区別する。
理由から考えるミニケース
心拍数70回/分、一回拍出量70mLのとき、心拍出量はいくらか。 70×70=4,900mL/分で、1,000mL=1Lより4.9L/分となる。二つの値を加えるのではなく掛け、最後に単位を換算する。
駆出率が同じでも、一回拍出量は同じではない
駆出率は、拡張末期に心室にあった血液のうち、何割を送り出したかを表します。説明用の例として、100mLから60mLを出す心室と、60mLから36mLを出す心室は、どちらも駆出率60%ですが、一回拍出量は異なります。これは個人の基準値を示す例ではありません。割合と実際の量を区別すると、駆出率だけで循環全体を説明できない理由がわかります。症状、心拍数、血圧、他の検査情報と合わせて読む必要があります。
前負荷を増やせば必ず改善するわけではない
心筋の伸びと発生する力には関係がありますが、心室の状態や充満の程度によって、同じように血液が戻ってきても結果は変わります。心室が十分に広がりにくい、あるいは収縮機能が低下している場合は、拍出量が増えるよりも充満圧が上がり、うっ血が目立つことがあります。観察では、脈拍や血圧の変化だけでなく、呼吸困難、体位との関係、体重や浮腫も追います。この仕組みは、体液を増減する具体的な処置を一律に決める公式ではありません。
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医学・看護の学習資料を参照して作成した解説です。引用元の更新や授業での扱いも確認してください。
- OpenStax Anatomy and Physiology 2e 第19章:心臓 ↗OpenStax, Rice University
- Anatomy and Physiology 2e — 19.4 Cardiac Physiology ↗OpenStax, Rice University
- OpenStax Anatomy and Physiology 2e 第20章:血管と循環 ↗OpenStax, Rice University