まなびの脈

からだのしくみ · 細胞・生化学

浸透圧と細胞の容積

半透膜を隔てた有効な溶質濃度の差が水の移動を起こし、細胞の大きさを変える。

教材データ更新: · 出典参照済み/専門家による監修は未完了

看護学生の学習を補助する教材です。専門家による全項目の監修は完了していません。授業・教科書・最新の資料と照合し、診断や治療の判断には使用しないでください。

構造と役割

浸透とは選択的に透過する膜を介した水の移動である。水は、他条件が同じなら有効な溶質濃度の低い側から高い側へ移る。浸透圧はこの水移動を止めるのに必要な圧力として説明でき、溶質の粒子数に依存する。

しくみを順に理解する

細胞外液が高張になると細胞から水が出て細胞は縮み、低張になると水が入って膨張する。等張性は細胞の容積に対する影響を表す。膜を容易に通過する溶質は、測定浸透圧に寄与しても持続的な張度への寄与が小さい。

ほかの機能との関係

細胞外の主な陽イオンはNa⁺で、血清Na濃度は体内のNa量だけでなく水との割合に強く影響される。尿素やグルコースも血漿浸透圧に関与するため、血清Na濃度だけで全ての浸透圧異常を説明できるわけではない。

看護につながる観察

神経症状を伴うNa異常では脳細胞の水移動が重要になる。輸液の適応や補正速度は病態と経過によるため、名称だけで独自に変更しない。投与内容、意識、入出量、体重、電解質の推移を関連づける。

理由から考えるミニケース

細胞膜をほぼ通過しない溶質で細胞外液が高張になった場合の変化はどれか。 高張な細胞外へ水が移動するため細胞容積は減少する。水移動の方向は溶質自体の移動方向と混同しない。

むくみと細胞の膨張を区別する

体内の水は、血管内、細胞間の空間、細胞内などに分布しています。皮下にみられるむくみは主に間質の水分増加を表し、それだけで細胞が低張な環境に置かれて膨らんでいるとは判断できません。血管から間質への移動には毛細血管の圧や血漿蛋白、リンパの流れなども関わります。水が「体全体でどのくらいあるか」と「どの区画にあるか」を分けることが、浸透圧と浮腫を混同しないための鍵です。

ナトリウム濃度は水との比として読む

血清ナトリウムは、体内のナトリウムの総量をそのまま示す数値ではありません。水との関係で決まる濃度なので、体液が増えていても水の増え方が相対的に大きければ低くなることがあります。反対に、水分の損失が優位なら高くなることがあります。観察では飲水量と尿量だけでなく、体重の推移、発汗や下痢、浮腫、口渇、意識の変化を整理します。「低いから塩分不足」と一段階で結論づけず、何がどこから出入りしたかをたどります。

読んだ内容を、思い出せる知識に。

アプリではこの教材に関連する3問の問題と、用語の解説・書き込み・PDF出力を利用できます。

アプリでこの項目を復習する →

関連する知識

からだのしくみの教材をすべて見る →

参考資料・出典

医学・看護の学習資料を参照して作成した解説です。引用元の更新や授業での扱いも確認してください。

編集方針・訂正の連絡方法