成人看護学 · 循環器の看護
心不全:うっ血と低灌流
心不全では心臓の働きが身体の必要に追いつかず、血液を前へ送る力の不足と血液のうっ滞が問題になる。肺のうっ血は息苦しさ、末梢のうっ血は浮腫として現れ、活動のしづらさにつながる。
看護学生の学習を補助する教材です。専門家による全項目の監修は完了していません。授業・教科書・最新の資料と照合し、診断や治療の判断には使用しないでください。

Original image, unchanged. English labels retained. 図中の言語は原資料に従います。
図の日本語ガイド
肺循環と体循環が直列につながる一つの流れとして理解する。
- Right atrium
- 右心房
- Right ventricle
- 右心室
- Left atrium
- 左心房
- Left ventricle
- 左心室
- Pulmonary trunk
- 肺動脈幹
- Pulmonary capillaries in lungs
- 肺の毛細血管
- Aorta
- 大動脈
- Superior vena cava
- 上大静脈
- Inferior vena cava
- 下大静脈
- Systemic capillaries of upper body
- 上半身の体循環毛細血管
- Systemic capillaries of lower body
- 下半身の体循環毛細血管
白い矢印を、右心室→肺→左心房→左心室→全身→右心房の順に一周します。上の心臓拡大図と下の全身図は同じ循環を違う尺度で表しています。安定した状態では左右の心室が送る量はほぼ等しく、左心室の壁が厚いから送血量も常に多い、とは考えません。
動脈・静脈は心臓から出るか戻るかで区別します。肺動脈は青く、肺静脈は赤く描かれているため、「動脈なら酸素が多い」という覚え方の例外が見えます。色よりも矢印と接続先を優先すると、循環の経路を取り違えにくくなります。
原理をつかむ
心不全では心臓の働きが身体の必要に追いつかず、血液を前へ送る力の不足と血液のうっ滞が問題になる。肺のうっ血は息苦しさ、末梢のうっ血は浮腫として現れ、活動のしづらさにつながる。 同じ病名でも、発症からの経過や臓器障害、治療内容、仕事と家庭の役割は異なる。検査値だけで患者像を決めず、本人の暮らしへの影響を合わせて考える。
観察で確かめる
息切れの場面、横になると苦しいか、体重、浮腫、尿、疲労、服薬と食事、日常活動の変化を見る。 単発の値や一度の印象だけで判断せず、いつから、どの場面で変わったか、普段との差は何かを整理する。
場面から判断する
退院後、数日で体重が増え、夜は横になると苦しくて眠れなくなった。 この場面では、心不全増悪の可能性として早めに医療者へ相談する必要性を伝える。得られた情報と、その情報から考えたことを分け、対応後にも同じ観点で変化を確かめる。
安全と尊厳を守る
症状を年齢のせいとせず、急な呼吸困難は緊急に共有する。水分や薬の調整は個別の計画に沿う。 わからない点や自分の役割を超える対応は、教員・指導者・担当者へ具体的に相談する。
他の学びとつなぐ
体液貯留で静脈圧が上がるとうっ血が強まるため、呼吸症状と体重・水分出納を同じ経過の中で読む。 このつながりを踏まえ、観察する理由を自分の言葉で説明すると、別の事例でも知識を使いやすくなる。
読んだ内容を、思い出せる知識に。
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- 心不全 ↗国立循環器病研究センター