まなびの脈

からだのしくみ · ホルモンと内分泌

レニン・アンジオテンシン・アルドステロン

腎灌流や塩分の変化を合図に、血管と腎の保持機能を動かして循環を支える。

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看護学生の学習を補助する教材です。専門家による全項目の監修は完了していません。授業・教科書・最新の資料と照合し、診断や治療の判断には使用しないでください。

レニン・アンジオテンシン系
レニン・アンジオテンシン系 · OpenStax College · CC BY 3.0 · 画像の出典
Original image, unchanged. English labels retained. 図中の言語は原資料に従います。
図の日本語ガイド

複数の臓器による血圧・体液調節を、分泌と変換に分ける。

Kidney releases renin into blood
腎臓がレニンを血中へ放出する
Liver releases angiotensinogen into blood
肝臓がアンジオテンシノーゲンを血中へ放出する
Angiotensin I
アンジオテンシンI
Angiotensin-converting enzyme (ACE)
アンジオテンシン変換酵素(ACE)
Angiotensin II
アンジオテンシンII
Aldosterone
アルドステロン
In pulmonary blood
肺循環の血液中
Na+
ナトリウムイオン
H2O
水

左側でレニンとアンジオテンシノーゲンの供給元を確かめ、アンジオテンシンI、II、アルドステロンへと追います。レニンはアンジオテンシノーゲンを切断する酵素で、アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンです。すべてを腎臓で作る一種類の物質の変化と考えないことが大切です。

右端の『Naと水の再吸収』は調節の結果をまとめた表現です。アルドステロンの主な直接作用は遠位ネフロンでのNa再吸収促進などで、水の移動には浸透圧勾配やADHによる水透過性も関係します。図の水の矢印を、アルドステロンが水を直接くみ上げる意味には読みません。

アンジオテンシンIIには血管を収縮させる作用もありますが、この図では省略されています。ACEも肺だけに存在するわけではありません。体液を保つ側と血管抵抗を変える側の両方を考えると、血圧だけでなく体重、尿量、K、腎機能も確認する理由がわかります。

構造と役割

レニンは腎の傍糸球体細胞から分泌される酵素で、肝由来アンジオテンシノーゲンに作用する。アンジオテンシンIはACEなどによりIIへ変わり、血管収縮や副腎皮質球状帯のアルドステロン分泌を促す。アルドステロンは主に遠位ネフロンへ働く。

しくみを順に理解する

腎灌流低下、緻密斑へのNaCl到達低下、交感神経β₁刺激はレニン分泌を促す。アルドステロンはNa再吸収とK排泄を促進し、血中K上昇も直接の分泌刺激となる。循環が回復するとレニン刺激は弱まり、負の調節が働く。

ほかの機能との関係

自律的なアルドステロン過剰は高血圧と低Kに関わるが、Kが正常の例も多い。不足では高Kや容量不足が問題となりうる。検査はアルドステロン、レニン、K、薬剤や体位の影響を確認し、必要な確認検査や副腎の評価を行う。

看護につながる観察

治療には病型に応じ副腎手術、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬などがある。ACE阻害薬やARBもこの系の別の部分を抑える。看護では血圧、起立症状、腎機能、K、体重を追い、薬剤の組み合わせによる高Kにも注意する。

理由から考えるミニケース

アルドステロン作用が強まったときの腎での変化はどれか。 アルドステロンはNaを保持しKを排泄する方向に働く。血圧とKの異常を同時に説明できるが、臨床のK値は他の要因にも左右される。

ナトリウムを保持することと、高ナトリウム血症は同じではない

アルドステロンは腎臓でナトリウムを戻す働きなどを促しますが、血清ナトリウム濃度は水との比で決まります。体内へ保持するナトリウムが増えても、水の保持や摂取が伴えば、濃度が単純に上がるとは限りません。量の調節と濃度の調節を区別すると、RAASとADHを同じ作用として覚えずに済みます。体重、出納、浮腫、血圧と、血中ナトリウム・カリウムは、それぞれ別の側面を示す情報として扱います。

むくみがあっても、循環を保つ反応が起こることがある

体全体の水分が多いことと、動脈側から臓器へ十分な血液が届くことは同じではありません。心臓の拍出が低下した状況などでは、浮腫があっても腎臓が循環の不足を受け取り、RAASが働く場合があります。その結果、水分・ナトリウムの保持がさらにうっ血へ関わることがあります。観察では「むくんでいるから循環血液量も十分」と決めず、呼吸、血圧、末梢の状態、尿や体重の経過を合わせて、分布と灌流を区別します。

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参考資料・出典

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